幸せ
せっかく飲んでなかったのに、また、飲み始めてしまった。
ストレスや嫌なことがあると、一人だとなかなか解消できなくて。
それで飲んでしまう。
さて、幸せって、その最中より、失って後から気づくことが多いのかなと思う。
去年一年、ずっと一人の女の子に通いつづけた。
会うといつも嫌なことを忘れることができたし、幸せな気持ちになれた。
彼女も、特別なお客さんとして、認識してくれていた。
お金でつながった関係だし、名前も連絡先も教えてくれなかったけど、それでもお互い特別な気持ちをもっていたように感じていた。
会うといつも、来てくれたんっ嬉しいって、心から言ってくれた。
嫌なことなかった?とか話を聞いてくれた。
一緒にいるとほんとに幸せな気持ちだったから、本気で好きになってしまいそうで、店に行く間隔を開けたりした。
でもコロナで店が2か月閉まった。
その時、会うだけで笑顔になれて幸せな気持ちにしてくれる彼女の大切さに気付いた。
緊急事態宣言空けに店が再開したときに、彼女に会えたときは本当に幸せだった。
大好きだと思った。
もし、彼女が突然居なくなったら嫌だと思って、インスタのアカウントの書いた紙を手渡した。
辞める時は必ず連絡するから、と言ってくれた。
そして、1月もしないうちに、突然店に来なくなった。
それまで、出勤日に休んだことがないので、何かあったと直感した。
そこからもうすぐ2か月が経つ。
なんとなく、辞めてないと思う日々だけど、それでも長い。
戻ってくると信じて待っているけど、彼女を失ったのかもしれない、この時間は悲しい。
辞める時は、連絡くれる。
その言葉を信じて待っている。
でも、切ない気持ちになる。
本当は叫びたいほど会いたい。
会っても、単に客と風俗嬢って関係で終わるのかもしれない。
名前も知らないし、お金で繋がっているとしても。
彼女がいる人生が僕には幸せだってことは本当で、そのことはとても大切だ。